いかのひかり  2007年 LED集魚灯&製品開発ストーリー

2007.1月10日   
NEWS
先月、地元底引き網漁船の漁師さんから、網に焼き物の壷が掛かったとの情報を聞き付け港に駆けつけました。
HP開設当初から海からの贈り物ページで地元の沈没船などの遺物を紹介していますが、最近は殆ど見つからなかったので、久しぶりの発見です。
おそらく江戸期の物ではないかと思いますが、やはりよく揚がる古伊万里焼でしょうか?
詳しい方いらっしゃいましたら教えて下さい。

サイズ 高さ40cm、横幅20cm 白い部分はキズではなく貝の付いた痕


2007.1月20日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 5
オリジナルのLED電球は思った以上に反響が有り、今度は早速FLUX型LEDを使用した横型配置タイプMBA-12/24Fを作りました。
今回は五角柱の頂点に指向角70度のFLUX型LEDを3列×5を水平方向用に15個、プラス上方向用へ3個の合計18個を配置した形で周囲を照らします。
  
形式 電圧 消費電力 電流値
MBA-12F 12V用 1.4W 0.11A
MBA-24F

2007.2月8日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 59
2006.8月4日 昨年イカ釣り漁船用LED集魚灯 23で紹介致しました内容に関して、鳥取県水産試験場漁場開発室の方よりメールいただきました。

内容は下記のとおりです。(原文のまま)  
鳥取水試の下山です。(2007.2月6日受信メール原文)
久しぶりにHPを拝見したところ、一部間違ってお伝えしていたようなのでメールさせていただきました。
駆動電源は発電機のAC220Vをスイッチング電源でDC12Vに変換してランプユニットに印加しています。
大勢に影響はないかもしれませんがご連絡まで申し上げます
鳥取県水産試験場  様 (2007.2月7日送信メール
 
(有)マリンテック   大森です。
 詳細を連絡いただき有難う御座いました。
 昨年の試験結果を差し支え無ければ教えていただけませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
マリンテック 大森 様 (2007.2月8日受信メール

試験結果については、とりまとめて報告後お知らせしたいと思いますが、

・試験日数が12日
・対照区との比較は時間あたりの漁獲箱数
・青と白の同時発光

などの理由により、統計的にはあまり意味のない乱暴なまとめになります。
平均漁獲量の比較程度で、LEDによる漁獲可能性の足がかりといったところでしょうか。

当方も当初計画の青色から白色に変更して製作しようとしたのですが、部品調達とか諸々の情勢により青色主体となってしまいました。
青色はイカにとっては視感度の高い波長なのでしょうが、浅海にも分布する餌生物を考えると自然光に近い光が必要なのではとも考えます。
イカ釣りの集魚、釣獲メカニズム自体確認されたものではありませんのでこのあたりもテーマになるのではないかと思います。

鳥取県水産試験場漁場開発室



2007.2月10日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 6
今月新発売のLED電球(MBA-24F)を装着した地元のお客様の船にお願いし、海上衝突予防法で決められた距離をレーダーで測って実際に目視で確認してみます。

海上衝突予防法によると、灯火の視認距離は 22条で下記とあります。
灯火は、同表中欄に掲げる灯火の種類ごとに、同表下欄に掲げる距離以上の視認距離を得るのに必要な国土交通省令で定める光度を有するものでなければならない。

第22条 小型船舶の場合 (20m未満)
マスト灯 3海里(12m未満は2海里)
げん灯 2海里
船尾灯 2海里
引き船灯 2海里
全周灯 2海里

3海里の距離で見えれば問題ないのでしょうか?

2007、2月20日に天気が良ければ、漁港から約100m先の防波堤に降ろしてもらい船は沖から防波堤をレーダーで2海里と3海里を計測し、こちらは防波堤からデジカメで写真を撮る予定です。


2007.2月15日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 7
弊社のLED電球を検定球として認定して貰えないか国土交通省に問い合わせしました。
中々担当部署にたどりつきませんでしたが、安全基準課で話を聞くことが出来ました。担当者の回答は品質管理協会で基準(必要な明るさ)を満たせばLED球でも問題はありませんとの回答、今までの大手電球メーカー(舶用電球梶j以外でも桜マークが取得できる可能性を確認しました。
弊社のような田舎の中小企業でも条件を満足すればマリンテック製LED球に桜(検定)マークが付く日が来るかもしれません。

2007.2月22日<発光ダイオード集魚灯>  2月22日、天気も良く予定どうり防波堤と海上の船の間での海上衝突予防法で決められた距離(2マイル、3マイル)をレーダーで測り、弊社にのLED電球が離れて見えるかを調べました。










































目視で2マイルの距離では、はっきりと確認出来ました。

しかし3マイルでは近くに複数の船舶が操業していたためこの船を特定できませんでした。






残念なことにデジカメには暗がりの中で船灯は100mくらい離れると全く撮影できませんでした。







結果

デジカメでうまく撮る事が出来ませんでしたが、2マイルでははっきり確認する事が出来ました。

































LED電球 8
出港前の港の写真
このレーダーで防波堤までの距離を測りました。
レーダー(下)はフルノ製 FR-7062型
2海里の距離からは、目視ではっきりと確認出来ましたが、残念ながらデジカメには全く写りませんでした。
3海里から撮影(デジカメに映らず)
防波堤より数百mくらいでやっと舷灯(緑)とマスト灯をデジカメで確認
今回お世話になった灯火をフルLED化した5t船
法定船灯   MBA-24F  4個(舷灯、前部灯など)
室内灯     MRD-24   1個
デッキライト  MDWL-24F 4個


2007.2月25日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 9
更に具体的な桜マーク認定(検定)の方法を国土交通省へ問い合わせしました。
今回は海事局検査測度課で詳しく説明を聞き質問しましたが、よく理解出来ない説明で結局、LEDその物の技術基準が明確でないので、今の段階では認定できないとの回答でした。
前回、問い合わせた安全基準課の担当者の話は基準を満たせばとの回答でしたが、
技術基準は何時、何処で、どのように定めるのでしょうか?

2007.2月28日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 60
MD-3型LED集魚灯の引き合いが少し増えてきました。
元々、オリジナル商品は弊社HPのみで販売している商品で、ほぼ受注生産です。
しかし今月は、南オーストラリア、アデレート近郊ポートランドの水産会社から受注いたしました。
弊社のLED集魚灯が海を渡り初めて海外で点灯することとなりそうです。

2007.3月18日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 1
弊社では2年前より安定器を必要としないBL(バラストレス)1000W集魚灯(放電灯)を地元とNETを通じて販売し、反響をいただきましたが、この度この1000Wを改良し2000Wの新製品(5月発売予定)が登場します。また従来の1000Wタイプも新型となりバルブを硬質ガラスにし割れにくくなりました

皆さんのご存知のメタルハライド(メタハラ)集魚灯はあらゆる種類のランプの中で現在最も明るい(発光効率の高い)電球です。しかし安定器が必要な為、小型船ではスペースの確保、数百キロにもなる装備重量の問題、トランス焼損による船火事の心配が頭の痛い問題でした。

BL(バラストレス)集魚灯はメタハラ集魚灯の光力には叶いませんが、同じ消費電力(ワットW)でハロゲン電球の数倍近く明るく、メタハラに近い集魚力が有る為、今回2000Wの発売でLED集魚灯と共にイカ釣り漁業の省エネに大きく貢献できるのではないかと期待しています。

2007.3月20日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 61
LEDサンマ集魚灯も現在、各地で大きな成果を上げ実用化が近いのは間違い無いようです。

http://www.suisan.jp/zenkoku/001253.html

2007.3月24日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 62
漁業者の方から防波堤のナトリウム電球(オレンジ色)の下にはいつも小魚が集まっている(白色水銀灯よりも)との話を以前から聞いたことが有りました。先日集魚用メーカーの方と話す機会があり早速、南九州の小型まき網船で実験をしてもらうようになりました。MD3-24YF(オレンジ色フラックスLED使用) 2台を5月に船に送る予定です。19t船に2台のパネルでは実験にならないかしれませんがとにかく結果は報告します。

2007.3月30発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 63
イカ釣り漁船用LED集魚灯 43で紹介いたしました昨年8月の鳥取県水産試験場の報告です。

下記抜粋ご覧下さい。

・試験概要
 集魚灯は、青色発光ダイオード2,592個、白色発光ダイオード1,296個で構成し、当該設備を3.15トンのイカ釣り漁船に設置して、8月中の12日間鳥取県西部沿岸で操業試験を行った。
・結果
@発光ダイオード光によるイカ類の集魚可能性
 青色を主体とした発光ダイオード光でもイカ類の集魚が可能なことを確認
A漁獲の効率比較
 投入電力12kwのメタルハライド放電灯を使用した通常の操業に対し、投入電力210wのLED灯を使用した操業で、1時間あたりの漁獲箱数で比較して約59%の漁獲量を記録した。

3 問題点・改善点
 現状ではダイオードの価格が高く初期設備コストが大きいが、近い将来には低価格、高輝度の製品が普及すると考えられる。
 実操業で使用するためには、耐用年数(前例がないため理論値)、燃油経費(原油価格の変動により異なる)、設備数量と漁獲量、機関の整備コスト減等複数の要素をトータルに考える必要がある。
 また、小型船の場合は現状のパネル方式でも使用は可能だが、大型船になりパネル枚数が増えると、船体上部の重量増による重心上昇と投影面積の増加による風の影響で船体復元力が低下し耐候性が悪化するため、形状の工夫が必要となる。

2007.4月10日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 2
2KW集魚灯用BL電球が入荷し早速、地元漁船で点灯テストを行いました。
2KWメタハラ球と光力を比べて見たいところですが福岡県では3KW15灯で45KWの制限が設けられていて、殆どのイカ釣り漁船が3KW電球を使用している為、2KW球を付けた船が近くにいないのです。
写真の船は4.9t遊漁船で発電機11KWで通常は3KWメタハラスリム管を3灯を装備しています。
(オモテ2灯、トモ1灯)
今回オモテ側のハロゲン用ソケットに1KWBL電球1本と2KWBL電球1本を取り付けテストしてみました。
1 左から2KWBL球点灯

3KWメタハラ球(使用せず

1KWBL球点灯

3KWメタハラ球消灯
2 1の拡大画像
3 2KWBL球点灯

3KWメタハラ球(使用せず

1KWBL球点灯

3KWメタハラ球点灯開始
4 2KWBL球点灯

3KWメタハラ球(使用せず

1KWBL球点灯

3KWメタハラ球点灯70%
5 2KWBL球点灯

3KWメタハラ球(使用せず

1KWBL球点灯

3KWメタハラ球完全点灯
6 BL球下より撮影
7 BL球消灯

2007.5月25日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 10
現在オリジナル多目的灯などで使用しているFLUXダイオードですが、最近は3チップFLUX、4チップFLUX、等が販売されています。これらは1個のLEDの中のに複数の素子を入れたもので、それだけ明るくなっています。
写真は3チップFLUXを使用したオリジナルLED電球です。今までのFLUXタイプのMBA型LED電球に比べると2倍以上明るくなっています。船灯などではこのように明るい物は必要ありませんが、輝度の必要な回転灯等にはニーズがあるのではないかと考え口金をBAD-15Sタイプ(回転灯用のシングル接点)で製作しています。
商品化は未定です。
左 FLUXタイプ、右 3チップFLUX(黄色い発光部が大きい)
左MBA-24F,右サンプル3チップFLUX付き電球
左MBA-24F口金 右BAD-15S口金
アサヒALB回転灯へ
同上

2007.6月5日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 3
福島県のお客様より写真を送って頂きました。
2KWバラストレス集魚灯用BL2000W電球14灯装備した新船の遊漁船です

2007.6月6日<発光ダイオード集魚灯>   
LED多目的灯 9
静岡県の水産高校の方から問い合わせを頂きました。
実習船に設置されているイワシの活魚槽の水中灯に弊社のLED多目的灯が使用出来ないかとの質問でした。
このLED多目的灯はそもそも小型船のデッキライトから発想したもので、大型船の活魚槽でも水中灯として
使用できるように(光力の問題など)改良して行きたいと話をさせてもらいました。

2007.6月24日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 64
イカ釣り漁船用LED集魚灯 46で紹介した小型まき網船で実験をしてもらったMD3-24YF
(オレンジ色フラックスLED使用)2台は19t漁船では残念ながらパネル2枚ではやはり実用にはなりませんでした。
やはりこのクラスの漁船にはかなりの光力が必要のようです。

2007.7月1日<発光ダイオード集魚灯>   
LED電球 11
最近、信号待ちをしていると、LEDのテールランプやストップランプの車を良く見かけます。
1年半くらい前に電球メーカー(三菱オスラム)の技術者からと話を聞く機会があり、車のヘッドランプはまだしばらくHID(キセノンヘッドランプ)ライトが主流で、現在の高級車で使用されているHIDランプがLEDに変わるのはまだまだ先のことでしょうと話をしていました。
この理由はLEDの明るさ*(lm/W)ルーメン/ワット値がHIDにまだまだ届かないからだということでした。
しかし今年の5月に登場したトヨタの最高級車レクサスLS600(1500万円?)この車 実はもう世界初のLEDのヘッドランプを搭載しているのです。

2007.7月6日<発光ダイオード集魚灯>   
LED多目的灯 10
先日、問い合わせいただいた水産高校の責任者の方から具体的な質問と資料が届きました。
建造予定の499トンクラス新造実習船のかつお1本釣りのイワシの活魚槽に弊社のLED多目的灯を検討いただいているとのことです。

魚槽は20トン槽が4つ、1トン槽が4つライトはいわしが無くなり次第保冷個となる為、ライトは取り外しの予定で発光色はいわしの落ち着く色を希望とのことでした。電源は消灯警報付きの直流24V電源を準備されるそうです。
また20トン槽にはいわしが600Kg泳いでいるそうです。

弊社では早速、サンプルの多目的灯MWDL-24F(白色)、MWDL-24FB(青色)、MDW-24FY(黄色)、MD3シリーズ集魚灯を発送して実際に点灯確認いただくこととしました。

2007月10日<発光ダイオード集魚灯>   
LED多目的灯 11
LED多目的灯MDW-24FYを製作いたしました。
このタイプは黄色(オレンジ)発光色で24V用のみとなります。

2007.7月24日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 65
今から6年前に いかのひかり のページをスタートしました。
そしてこのぺージの一番下H13.10月30日の中で下記を書きました。

一部の漁師さんは、この光の拡散(船の回り全体が卵型に光る)が、漁獲に大きく影響すると
信じておられるようですが、どうも根拠はないようです。

しかしようやく今になって根拠があることが解かってきました。
集魚灯の光の強さと漁獲の関係など後日、入手した資料と共にアップの予定です。

2007.7月31日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 4
4月から発売した2KW集魚灯用BL電球ですが、新型2KWスリム管の写真です。
石英ガラスを使用したスリム管でバラストレスタイプですから安定器が必要ありません。
9月以降に入荷の予定です。

2KW新型スリム電球

2007.8月10日<発光ダイオード集魚灯>   
LED多目的灯 12
LED多目的灯MDWL-24Fの拡散型MDWL-24FWを製作いたしました。
現在LED多目的灯でFLUX型LEDは指向特性75°を使用していますが拡散型は160°を使用しています。
このタイプは広い範囲が明るくなります。24V用のみとなります。

MDWL-24FW

上 MDWL-24F  下 MDWL-24FW

2007.8月25日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 66
14トンイカ釣り漁船3隻 A、光力180KW B、光力120KW C、光力60KWで光力以外は同じ条件で操業しそれぞれの漁獲と集魚費用対漁獲効果の資料です。
過去にこのような調査が行なわれていたとは知りませんでしたでしたが、やはり光力の差が漁獲に反映されることがこの結果でわかりますね。

長崎県水産部の松尾さんから以前お聞きした イカ釣りはイカを集める光とイカを釣るための光が必要だというお話し本当に納得できました。

下記は独立行政法人 水産総合研究センター http://jamarc.fra.affrc.go.jp/ の調査結果です。

<調査のねらい>
 我が国周辺で漁獲されるスルメイカの漁獲量において約3割を占める5トン以上30トン未満船による小型いか釣漁業の経営は、年変動の激しい漁獲量や魚価に左右され、船上集魚灯の光力競争等もあって厳しい状況に置かれている。本調査では、当該漁業を対象として、その操業実態を把握するとともに、有効な自主規制措置の可能性の検討を前提として、主に船上集魚灯光力の漁獲における有用性に関する調査を行い、もって漁業者による自主的資源管理の促進に資することをねらいとする。
最終年度である平成14年度は以下の各項に関する調査を行った。

 1.船上集魚灯光力が180kW、120kW及び60kWの船が、互いの集魚灯光が干渉しない船間距離を保持して操業を行い、それぞれの場合のCPUEを比較する。

 2.上記光力条件別の集魚灯運転コストを把握し、集魚費用対漁獲効果の検証を行う。

<実施概要>
1.光力別
CPUE
 (1) 調査船3隻に対し、180kW、120kW、60kWの各光力を割り当て、1〜2マイル程度の船間距離を保持して操業を行い、それぞれの場合のCPUEを比較した。
 なお、操業に際しては、光力を除く船間の漁獲能力差を極力平準化するため、全船の釣機台数及び擬餌針を統一し、各船に割り当てる光力を操業日毎に変更した。
 (2) 全調査期間のCPUE中央値を光力別に求めたところ、180kW船(29.72尾/台/時)、120kW船(18.94尾/台/時)、60kW船(18.63尾/台/時)の順に高く、180kW船と60kW船の組合せに有意差が認められた。旬別・光力別にCPUEを求めたところ、光力間のCPUE差は、漁獲量水準が高い時期(5月下旬〜6月下旬)に大きく、漁獲量水準が低い時期には小さいことが明らかとなった。また、光力間のCPUEの関係を検討したところ、漁獲量水準によらず一定の比率とみなし得ると考えられた。これらのことから、光力を漁獲努力量として定量化しうる可能性が示唆され、漁獲努力量管理上有用な情報になると考えられた。

2.集魚費用対漁獲効果
 (1) 各船の燃料系統に流量計を設置し、操業時の光力別燃油消費量について調査を行った。また、減価償却費等も含めた年間の集魚灯運転コストと水揚額を光力別に試算し、集魚灯の費用対効果について、年間の各光力条件間の水揚額の差額と集魚灯運転費の差額を比較することにより評価を行った。
 (2) 光力別の年間集魚灯運転コストは、180kW船で約483万円、120kW船で約356万円、60kW船で約220万円と試算された。光力間の差額は180kW−120kW船間で約126万円、120kW−60kW船間で約136万円、180kW−60kW船間で約262万円であった。
 他方、光力別の年間水揚高は、180kW船で約1,411万円、120kW船で約1,171万円、60kW船で約933万円と試算された。光力間の差額は180kW−120kW船間で約240万円、120kW−60kW船間で約238万円、180kW−60kW船間で約478万円で、各光力条件の全ての組合せで水揚額差が集魚灯運転コスト差を上回っていたことから、大光力船が漁獲量のみならず利益面でも有利となることが示唆された。
 しかし、上述の通り、光力による漁獲量差は漁獲量水準が低い場合には小さく、集魚灯の増設効果が顕著に現れなかったことから、弾力的な集魚灯の運用がコスト削減に有効である可能性も示唆された。

CPUEとはCatch Per Unit Effortの頭文字をとったもので、単位時間あたりの 釣果のことです。

2007.9月10日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 67
昨日、イカ釣機メーカー サンメイ(株式会社三明)の方が出張の途中、弊社に立ち寄られました。
このメーカーは今年、南オーストラリアにイカ釣機を輸出し担当者が現地を訪問した際、たまたま弊社がこの春LEDパネルを販売した漁船を見つけたそうです。
また持って来られたノートパソコンで現地の漁船の写真を沢山見せてもらいました。
イカ釣り漁船用LED集魚灯 39にも書きましたが、現地では日本の中古漁船も活躍していてイカ釣り漁業も盛んなことが解かりました。
後日、写真をUSBメモリーで送ってくれるそうなので着き次第、写真をアップしたいと思います。
株式会社三明 http://www.geocities.jp/seua12000/index.html

2007.9月20日<発光ダイオード集魚灯>   
LED多目的灯 13
LED多目的灯 8.9で紹介した多目的灯ですが、イワシの活魚槽用に具体的な提案を頂きました。
早速、試作品を製作予定です。  

2007.9月28日<発光ダイオード集魚灯>   
イカ釣り漁船用LED集魚灯 68
イカ釣り漁船用LED集魚灯 51 をご覧下さい。
南オーストラリアの3つの漁港ポートランド(Portland)、レイクスエントランス(Lakes Entrance)、クイーンズクリフ(Queens Cliff) の港の写真です。
残念ながら弊社が納品した漁船の写真は有りませんでしたが、初めて見る海外のイカ釣り漁船です。
日本の中古イカ釣り漁船もありますが、独特な形をした漁船です。
航海機器も殆ど日本製のようです。中に古いカラーレーダー(日本ではメーカーが保守を終了している機種)も付いています。
修理などどのようにしているのでしょうか?
ポートランド(Portland)
レイクスエントランス(Lakes Entrance)
クイーンズクリフ(Queens Cliff)

200711月15日<発光ダイオード集魚灯>   
LED水中灯 1
LED水中灯を12月より販売いたします。マリンテック初の水中灯専用となります。
電源は交流発電機を使用しないでバッテリー電源の12V.24V直流電源を使用します。
今まで2000W以上のメタハラ水中灯でしか出し得なかったなかった緑色や青色光が 
LEDでは低圧電源で簡単に作り出せるので魚の習性にに応じた色を使った漁法などが新に出来るかもしれません。
発光色は 白、青、白+青、青+緑 の5タイプが選べます。 
LEDの指向特性を考え、ガラスパイプ内の3面パネルより鋭角(70度から90度未満)に光を放射するようにしています。
また電球タイプの水中灯と異なり球の交換の必要が無い為、完全シールド構造とし、使用ケーブルも経年変化の少ない
黒色VCTケーブルを使用しました。
形式 電圧 消費電力 電流値 長さ 直径
MDWW-24B (青色) 24V用 32W 1.2A 490mm 60.5mm

2007.11月25日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 5
先日発売した2KW集魚灯用BL電球ですが、今回新に新型2KWBLスリム管水中灯専用電球が入荷いたしました。こちらも石英ガラスを使用したスリム管でバラストレスタイプですから安定器が必要ありません。電源は220V専用となります。


2KW新型スリム水中灯専用電球

2007.12月4日<発光ダイオード集魚灯>   
LED水中灯 2



長崎県水産部からの依頼で12月3日
長崎県総合水産試験場に行ってきました。 http://www.marinelabo.nagasaki.nagasaki.jp/

この夏に、県内で行なわれている水中灯を利用したイサキ漁で、弊社のLED灯が使えないか以前から問い合わせが有りました。
11月弊社に関係者が来られる予定でしたが、その中の漁業者がどうしても時間の都合が付かないとの事でこちらから出向きました。
試験場に到着し漁師さん、長崎大水産学部の松下準教授、水産指導センター所長、県水産部の方々と打ち合わせを行い、近くの桟橋でLED水中灯を海中で点灯し発光色や光力を見て頂きました。

漁師さんの話では、現在のイサキ漁では2000Wのメタハラ水中灯を使用しおり、僅か30WのLED水中灯では話にならないだろうとの意見でした。

しかし松下準教授はこの漁の中でメタハラと同じ使い方でなく、光の波長等を使い、どうしても光力が必要な所ではメタハラとの併用など、最小のエネルギーでのこの漁への可能性を研究しようとの事です。

実験は来春5月にスタートするとの事です。



2007.12月10日<発光ダイオード集魚灯>   
集魚灯用BL(バラストレス)集魚灯 6
先月インド洋に浮かぶモルディブ人漁師のご夫婦(奥様は日本人)の方がHPを見て来社されました。
現在は奥様のご実家に長期間の里帰りされているとの事で、モルディブの漁業や漁船などについて話を聞くことが事が出来ました。
この島の住民の方々は毎日カツオを食べる習慣があるそうで、漁法も日本のカツオ漁船のように生餌を撒きながら、返しの無い針を使うなど日本と同じように行なっているそうです。日本と違うのは、大きな船で遠くまで行かなくても、港の近くリーフで沢山獲れるとの事でした。 (ブログの中に映像がありますのでご覧下さい。 コチラ→ )

またモルディブでは交流電源によ集魚灯(船上)も使われているそうです。数年前にある日本人技術者が1台の水中灯(モルディブ初)を持ち込み、その時沢山の魚が集まりそれはそれは大変な騒ぎとなったそうです。しかしその技術書が帰国した後、電球が切れそれ以来交換の電球が無くそのままになっていたそうです。

来年1月末にご主人が一時帰国される予定で、その時に是非弊社のバラストレス水中灯をお土産に持って行きたいと話しをされていました。


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